本コースでは臨床にすぐに活用できる治療開始からフィニッシングまでの包括的な知識を得られるだけでなく、他のインビザライン・コースでは学ぶことのできない考え方やメソッドを伝授したいと思います。また、コースに参加された先生方を対象に、安心してインビザライン治療を行えるようにサポートできる体制を整えておりますので、是非私を矯正治療の相談役としてご活用して頂ければと思います。
2006年からインビザライン治療を開始し、以来15年以上にわたって治療を行っています。様々なタイプのインビザライン治療を経験しながら、2012年度に米国アライン社主催のコンテスト(Invisalign Peer ReviewAward)にて1位を受賞しました。それ以来これまで9度の受賞(うち1位を6度受賞、2014年度は1位から3位を独占)をしております。また2019年以降は指導した生徒からインビザラインアワード受賞者を2人(徳久幸司先生、岡野修一郎先生)輩出しております。
これはアルベルト・アインシュタインが教育について語った名言です。私はインビザライン治療を成功に導くためには我々が学んだ従来の矯正治療の考え方を理解しながらも、その慣習的に行ってきた考え方に疑問を持てる柔軟性と知性が必要になると考えています。私は現代矯正学が実は私たちが考えているよりまだまだ未熟な段階なのではないかと考えています。それは矯正学におけるエビデンスや臨床的評価のほとんどがワイヤーとブラケットを使用していた時代に発表されたものであるからです。
また、矯正力をかけたら歯にどれくらい力がかかるかという基本的実験条件がブラケットスロットにおける摩擦や矯正医のベンディング技術の影響を大きく受けることにより、歯や不正咬合の多様性の中、有意差のある信頼できるエビデンスを得ることは非常に労を要したからであると考えます。しかしこれからの矯正学はアライナーという一定のフォーマットを使用し、一定のデジタル化された歯の動きから得られるエビデンスはより信頼できるものとなり、臨床家自身が臨床的効果を検証しやすくなったことを実感します。
我々は我々自身が生み出した過去の考え方と手法に囚われ、自ら難解な治療計画を選択し 、治療をより複雑にしてしまっているように思えます。矯正治療のデジタル化が進んだことによりワイヤーを曲げる技術より担当医の各々の症例に対する診断の精度や治療計画の正否がダイレクトに治療経過や治療結果として現れるようになりました。難症例になればばなるほどその影響が顕著に現れます。難症例の治療がうまくいかない時はインビザライン・システムや患者の協力性のせいにしてしまい、己の治療計画に疑問を持つことができる人は残念ながら多くありません。自分の間違いを見つけ、正しい知識(真実)を選択することは実は簡単なようで非常に難しいことだからです。それは真実の周りに覆いかぶさった何層もの「バイアス」の皮を外側から1枚1枚丁寧 に剥がしていくような作業だからです。間違いだと思って1枚剥がしても、次に現れるバイアスに気がつけずに再びその皮を元に戻してしまい、いつまで経っても真実にたどり着けないのです。いくら症例数を重ねても、10年以上ものインビライン治療経験を重ねても治療が上手くならない人がいるのはインビザライン治療が手先の技術ではなく担当医の思考に繊細に影響するからであると想像しています。
我々は我々自身が生み出した過去の考え方と手法に囚われ、自ら難解な治療計画を選択し 、治療をより複雑にしてしまっているように思えます。矯正治療のデジタル化が進んだことによりワイヤーを曲げる技術より担当医の各々の症例に対する診断の精度や治療計画の正否がダイレクトに治療経過や治療結果として現れるようになりました。難症例になればばなるほどその影響が顕著に現れます。難症例の治療がうまくいかない時はインビザライン・システムや患者の協力性のせいにしてしまい、己の治療計画に疑問を持つことができる人は残念ながら多くありません。自分の間違いを見つけ、正しい知識(真実)を選択することは実は簡単なようで非常に難しいことだからです。それは真実の周りに覆いかぶさった何層もの「バイアス」の皮を外側から1枚1枚丁寧 に剥がしていくような作業だからです。間違いだと思って1枚剥がしても、次に現れるバイアスに気がつけずに再びその皮を元に戻してしまい、いつまで経っても真実にたどり着けないのです。いくら症例数を重ねても、10年以上ものインビライン治療経験を重ねても治療が上手くならない人がいるのはインビザライン治療が手先の技術ではなく担当医の思考に繊細に影響するからであると想像しています。
私が難症例においても常に安定した結果を残せてきたのは、従来の矯正治療の考え方を完璧にマスターしていたからではなく、またインビライン治療の特長やシステムを熟知していたからでもありません。私にとってインビザライン治療はアライナーというフォーマットを使用して矯正学を学んだ時代に感じていた疑問や謎を確かめる作業であったと言えます。現代矯正学に潜む「データの偏向」、「先入観」や「思い込み要因」を他の誰よりも多く気がつけたことで、より適切な診断や治療計画の作成ができるようになりました。悲しくも今も多くの矯正医が古くからある矯正学の〇〇法、〇〇分析などの慣習的な考え方に沿ってインビザライン・システムによる治療計画を立てようとします。その慣習的な考え方を一切疑うことなく、無意識に既存のプロトコールに沿って考えてしまいます。
本コースでは臨床にすぐに活用できる治療開始からフィニッシングまでの包括的な知識を得られるだけでなく、あらゆるバイアスを想定しながら他のインビザラインコースでは学ぶことのできない多角的な考え方やメソッドを伝授したいと思います。また、コースに参加された先生方を対象に、安心してインビザライン治療を行えるようにサポートできる体制を整えておりますので、是非私を矯正治療の相談役としてご活用して頂ければと思います。